~損なう/~損ねる/~損ずる
接続
動詞:[ます]形+損なう/損ねる/損ずる
会話
李 :あれっ、もう二時か。食事に行き損なっちゃった。もう社員食堂は閉まっているし、出前でもとろうかなあ。
百恵:そう言えば、いつも真っ先に食堂に行く山田さんの姿も見えなかったわよ。珍しいこともあるものね。
李 :彼は今晩デートらしくて、いつになくビシッと決めた格好をしてたから、他人と見誤ったんじゃあないの?
解説
「~損なう/~損ねる」は「うっかり/つい~(行為や判断)を失敗してしまう」という意味を表します。どれも「実際はできるのに、不注意で失敗してしまって残念だ」という語感で共通しますが、「~損ずる」は会話で使われることは少なく、事物を駄目にしてしまったという結果の方に強調点があるでしょう。同じような語に間違った結果を強調した「~誤る/~違える」がありますが、動詞の意味からわかりますので、取り上げませんでした。「見誤る」「見違える」「見損なう」のように、共通の意味の他に異なる意味が派生するものもありますから、辞書で確認してください。
例文
1.一度や二度やり損なったからって、あきらめちゃいけない。
2.「急がば回れ」とは言い得て妙であるが、確かに「急いては事をし損ずる」ことが多い。
3.あの時、もし株を買っていたら大儲けしたのに、あ~あ残念、儲け損ねた。
4.でき損ないの息子をもつと苦労するよ。