昭和61年内閣告示「現代仮名遣い」では、書き言葉は基本的に「現代語の音韻に従う」となっています。つまり、発音の通りに書きましょうというわけです。ただ「表記の慣習を尊重して一定の特例を設ける」としていて、「を」も特例になっています。
昭和61年,内阁发表“现代假名用法”,书写文字基本上“按照现代语的音韵”进行。换言之,就是按照发音书写。不过,“为了尊重书写习惯也可保留特例”,而“を”则是特例之一。
これが何を意味するかと言うと、内閣告示「現代仮名遣い」では「を」と「お」は同じ発音であるという前提に立っているということです。少なくとも、昭和61年の学者や役人は、同じ発音が一般的であると思っていたわけですね。
这就意味着,内阁发布的“现代假名用法”是以を和お发音相同为前提建立起来的。至少,昭和61年的学者、官员都认为它们的发音是一样的。
キーボードをローマ字入力する世代は「wo」発音派も!?
用键盘输入罗马音时的现在,也有人打wo发音的?!
神戸の女子短大で講義をした時に、そのクラスの一年生(18、9歳)11人に聞いたところ、2人が「『を』と『お』の発音を区別している」と答えました。全部トータルすると、30人中7人、ほぼ4人に1人の23.3%もいるのです。
在神户女子短大进行讲座时,对这个班级的11个一年级学生(18、9岁)询问发现,2个人表示を和お发音不同。从总体数据来看,30个人中有7人如是回答,将近23.3%的比例。
ワープロを打つ時に、ローマ字入力だと「を」は「WO」とキーを打つので、「を」の発音は「WO」だと思ってしまった。というようなことが考えられます。
打字的时候,用罗马音输入的话,を会打成wo,即是认为发音为wo吧。
もっと若い世代は、PCのローマ字入力よりもスマートフォンのフリック入力に慣れていそう。
更年轻的一代,比起PC的罗马音输入,更习惯于智能手机的触摸滑动输入。
そうなると、「wo」ではなく「o」の発音なのかな?
如此一来,那发音就不是wo了,而是o吧?
「を」を「ぱ」とか「ざ」とか読むので無い限り、「O」でも「WO」でも間違いではないのです。我々は「を」の発音に関する変化の大きな流れの中に立っているのです。
只要不把を读成ぱ啊ざ啊,无论是o还是wo都没错的。我们正站在を发音这一变化的大流之中。
まだまだ「WO」の世界にいる方々、既に「O」の世界にどっぷり浸かっている方々、どちらも間違いではないのです。
无论是还处于wo的世界,或已经完全沉浸在o的世界各位,谁都没错啦。
九州人と長野県人は「wo」派!? Twitterで見えてきた地域差
九州人和长野县人都是wo派?!Twitter上所看到的地域性差异
ネット巡りをしていると、どうやら「を」を「wo」と発音するのは九州、中国・四国の一部、長野県あたりに多いらしい…
兜一圈互联网,就会发现把を发音成wo的,大多是九州、中国四国的一部分以及长野县地区的人。
長野県民って、「を」のこと「wo」って発音するって聞いたよ。
听到长野县人民把を发音成wo哟。
長野県民しか「を」の発音woと言わないという、驚き。 長野県民以外は、みんな「を」は「お」と発音してるみたい…
听说只有长野县人民把を发成wo音,吓了一跳。长野县以外的人们都是说成o的呢
長野では“を”は“WO”で“O”にはなりません。“わたし”も“わたし”で、“あたし”にはなりません。東北の方もそうかもしれないけど、古い発音が残ってるんだと思う
在长野,を只会说wo,不会说成o,而わたし也只有わたし这种说法,不会说あたし。也许只有东北地区的才会保留这些古老的发音吧。