金比羅参りで知られる香川県琴平町を訪ね、「うどんタクシー」なる乗り物に出会った。運行するのは地元の琴平バスで、客の要望を聞いて店舗を巡る。年300件ほど利用されている▼街で目に飛び込むのはコンビニより、うどん店が多い。客の回転は早い。「県民のお昼は基本、うどんですね」と、女性ドライバーの多田純さん(38)。社内の筆記、実地試験を通り、麺の手打ち技術も会得した社員だけが乗務する▼案内された店で驚いた。お椀(わん)を手にとり、自分で麺を湯がき、だしを自ら注ぐ。160円のうどんに舌鼓を打つと、レジで食べたものを自己申告して支払う。「外国人客はもちろん、日本人もとまどいます」▼地元の製粉業者が昨年刊行した『さぬきうどんの真相を求めて』を読むと、江戸前期の金刀比羅宮(ことひらぐう)の祭礼図には、うどん商人が描かれる。伊勢と並ぶ憧れの参詣(さんけい)地。押し寄せる人々の食事の場として路面店が生まれたという▼四国屈指の観光地ながら、昭和の末に比べると観光客は半減した。一方、来県者の実に8割がうどんを食し、平均で1・77店を訪れたとの調査結果もある。限られた交通網の中、目いっぱい満喫してもらおうと、16年前にうどんタクシーは生まれた▼名産品や観光地を巡る「ご当地タクシー」は全国に広がりつつある。昨年には各地の13社でつくる組織もでき、交流から営業の知恵を生み出そうとしている。函館の塩ラーメン、長崎のカステラ……。地方の観光地の明日を見た気がした。
乌冬出租车
笔者拜访了因参拜金比罗而为人所知的香川县琴平町,发现了一种名为“乌冬出租车”的交通工具。运行“乌冬出租车”的是当地的琴平公交,根据乘客的要求往返各个店铺。一年里使用人数达300人之多。
站在街头,映入眼帘的乌冬店比便利店还多。客人的周转循环很快。女司机多田纯(38岁)说:“县上的居民午饭基本上都是乌冬”。只有经过公司内培训、实地试验,习得手式做面技巧的员工才可以担任乘务员。
笔者惊讶于参观的店面。自己取碗,自己煮面,自己加高汤。吃上一碗160日元的乌冬面,自己去收银台付款。“别说外国游客了,日本人也很困惑”。
读了读当地的制粉行业人士去年发行的《探寻讚岐乌冬的真相》,江户前期金刀比罗宫的祭礼图上,描绘有乌冬商人。和伊势齐名的向往的参拜地。作为蜂拥至此的人们的吃饭之地,露天店铺应运而生。
虽然是四国屈指可数的观光之地,但和昭和末期相比观光客数量减少了一半。另一方面,有调查显示,来到香川县的游客中,80%的游客会吃乌冬,平均拜访1.77家店铺。在有限的交通网中,想让游客大饱眼福和口福,16年前乌冬出租车由此诞生。
来往特产店和观光地的“当地出租车”扩张到了全国范围。去年各地的13家公司成立了相关组织,希望从交流中孕育出营业的智慧。函馆的盐拉面,长埼的蛋糕……笔者似乎感觉看到了地方观光地的未来。